ピンポン感染っていう言葉を聞いたことがありますか?
ピンポン感染とはカップル間で病気をうつし合うことをいいます。
特に性病は、カップル間で繰り返し行うセックスが感染経路になるため、ピンポン感染が非常に起こりやすいのです。
ピンポン感染が成立するには、ある種の条件が必要なため、ピンポン感染が起こる性病は限られます。
この記事では、どうしてピンポン感染が起こるのか、どの性病で起こるのか、そして、ピンポン感染を防ぐにはどうすればいいのか、についてまとめてみました。
目次
ピンポン感染のしくみ
ピンポン感染とは、ピンポンをするようにカップルでお互いに性病をうつし合うことをいいます。
片方が性病に気づいて治療をしても、あらたにパートナーから同じ性病をもらってしまうことで、何度でも再発してしまう状況をピンポンにたとえたものです。
具体的にピンポン感染では以下の図のようなことが起こります。
なぜ、このようなことが起こるかというと、性病には感染しても症状が出ない、あるいは症状が軽くて本人も気づかないものが割りと多いのです。
だから、本人は性病に気づいても、パートナーは感染に気づいていないということがよく起こります。
さらに、通常の感染症は一度感染すると免疫が付いて、次から感染しても発症しないのが普通です。(その性質を利用して、先に軽く感染を経験させて、実際に感染を受けた時に発病しないようにするのがワクチンです。)
ところが性病の多くは、一度発病して治癒しても免疫ができずに、何度でも発症してしまうのです。
つまり、ピンポン感染が起こるのは
- 無症状例がある
- 免疫がつかない
という2つの条件がそろった性病で起こる可能性があるということです。
ピンポン感染を知らないとパートナーを疑う原因に
性病によってはピンポン感染が起こるという事実を知らないと、カップルが揉める原因になります。
考えて見てください、自分はともかく、恋人はけっして浮気などしないと信じている人が、性病になってしまった時を。
自分が最初に性病になったのは、ちょっと遊んでしまったせいだと納得できても、ちゃんと性病を治療した後に、ふたたび性病になってしまったら…
治療後に自分に心当たりがなければ、真っ先に恋人のことを疑ってしまうのではないでしょうか?
信じていたのに裏切られたと思い込んで、それが別れの原因になることは十分にありえるでしょう。
こんなことはピンポン感染によって、いくらでも起こり得るのです。
ピンポン感染のことを知らないがために、大切なパートナーを失うことになるかもしれません。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/kuramijiadewakare/”]ピンポン感染する可能性のある性病
では、ピンポン感染を気をつけないといけない性病にはどんなものがあるのでしょうか?
ピンポン感染にもっとも気をつけないといけないのは次の3つの性病です。
特に、クラミジアと淋病はのど(咽頭)への感染が多く、咽頭感染でも無症状が多いので注意しましょう。
セックスしていなくてもフェラチオでも感染するということを知らないと、さらに誤解をまねく原因になるかもしれません。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/fellatio/”]頻度は上の3つに比べると少ないですが、ピンポン感染が起こる可能性のある他の性病には次の3つがあります。
尖圭コンジローマと梅毒は皮膚や粘膜に病変をあらわす性病なので、無症状というわけではありませんが、病変ができる場所によっては見落としてしまい、本人もパートナーも性病に感染していることに気づいていないことがあります。
特に、膣内、あるいは直腸内などに病変があると外から見つけることは困難です。
男性側がペニスに病変ができて治療を受けても、女性側の病変に気づかなければ、何度でも感染を繰り返してしまいます。
非クラミジア性NGUは、マイコプラズマやウレアプラズマによって起こるとされていて、女性は無症状が多いのでピンポン感染が起こるとされています。
まだ原因もはっきり解明されていないので、実際にはクラミジア並みにピンポン感染が起こっているのかもしれませんし、思ったより起こっていないのかもしれません。
ピンポン感染を防ぐにはカップルでの検査・治療が必須
カップルの揉め事の原因になるピンポン感染を防ぐにはどうしたらいいのでしょうか?
1つはお互いにピンポン感染という性病感染のしかたがあることを知っておくことです。
ピンポン感染のことを知らず自分に心当たりがなければ、相手の浮気を疑うしかありませんからね。
2つめはピンポン感染があるからこそ、片方に性病が出た時は、パートナーも検査・治療を受けることです。
ピンポン感染のことを知っていてもパートナーと一緒に検査・治療をしなければ、誤解は生じなくても性病の問題は解決しないのです。
症状の出ている方だけが治療を受けても意味がありません。
クラミジア・淋病・膣トリコモナス症の疑いが出た時は、はじめから2人そろってカップル検査を受けるようにしましょう。
カップルでの性病検査を受けるにはお互いにオープンである必要があります
カップルで性病検査を受けるには、日頃から今までの付き合った人のことをオープンに話せる関係でいることが必要かもしれません。
カップルで検査を受けるのですから、検査結果はお互いに見ることになります。
パートナー以外との性行為に心当たりのある人は、思わぬ結果が出てしまうかもしれません。
今後、お互いに誤解をしないように行った検査が、揉め事の火種になっては本末転倒です。
浮気のような後ろめたいことがなくても、以前の恋人から感染した性病が無症状のまま残っているかもしれません。
そんなことも含めてお互いにオープンにして理解し合った上で、カップルチェックを行うようにしましょう。
まとめ
性病には、症状を出さないパターンがとても多いことを知らなかったり、今、起こっている性病が最近エッチをした時に感染したものとは限らないことを知らないと、相手のことを大きく誤解することになります。
性病の感染のしかたは単純なものではなく、しかも性病の種類によって異なりますので注意しましょう。
無実の相手を責めてサヨナラしたりすることのないよう、性病の基本的な知識を身につけておきましょうね。
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