男性がおしっこをした時に「痛いっ!」となったらたいていは淋病でしょう。
淋病(淋菌感染症)は男性の尿道炎を起こす性病として有名ですね。
でも実際にはそれほど単純な病気ではなく、女性への不妊やノドへの感染などいろいろな症状を見せる性病なのです。
性病の中では軽く見られがちな淋病ですが、近年になって、耐性菌の出現で治療が難しい性病の一つになりつつあります。
淋病についての正しい情報、新しい情報を知って、治りにくくなった淋病から身を守りましょう。
細かいことはいいから、検査について知りたい方は→淋病の検査方法、治療について知りたい方は→淋病の治療方法へショートカットしてください。
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目次
淋病になったらどんな症状がでるの?男女別に徹底解説!
淋病にかかってしまうと、男性で尿道から膿が出る症状をあらわす、ということはよく知られています。
では、クラミジアとの症状の違いはわかりますか?
また、女性の症状は具体的にどんなものなのでしょう?
この項目では、淋病のくわしい症状を紹介しています。クラミジアとの違いを把握しておきましょう。
女性の淋病の症状
後述しますが女性の淋病は半数近くが無症状例です。ということは残りの半数は症状が出るということです。
女性が淋病を発症すると、性器クラミジアと同様に子宮頸管炎が起こってきます。
淋病では子宮頸管炎から次のような症状がみられます。
- おりもの(膿性の分泌物)
- 不正出血
女性では尿道炎はあまり起こりませんが、尿道から膀胱へと感染が広がった時には次のような症状があらわれます。
- 排尿痛
- 頻尿
感染が子宮から深部へと進むと、子宮内膜炎・卵管炎・卵巣炎・骨盤腹膜炎などが起こり次のような症状が現れる場合があります。
- 下腹部痛
- 性交時出血
- 右上腹部痛
- 発熱
- 内診時の圧痛
- 異所性妊娠
- 不妊症
これらの骨盤内炎症性疾患(PID)はクラミジアや一般細菌が原因のケースに比べると、淋病ではそれほど確率は高くありません。
確率が少ないといっても、放置すると不妊になる可能性があるので、確実に検査してしっかり治療することは大事ですよ。
男性の淋病の症状
男性が淋病になると尿道炎を起こします。
一般に性器クラミジアに比べて発症が早く、症状が強くでます。
淋病の尿道炎でみられる症状には次のようなものがあります。
- 尿道分泌物(黄色い膿状で多量、ときにサラッとした漿液)
- 排尿痛(クラミジアより痛い)
- かゆみ(初期に起こる)
男性でも治療せずに放置すると感染が深部に広がり、前立腺炎・精管炎・精巣上体炎などを起こしてきます。これらの炎症疾患のために次のような症状があらわれてきます。
- 陰のうの腫大
- 疼痛(ひどいと歩けないほど)
- 発熱
- 無精子症になり不妊
少数ですが、男性でも無症状例もときどきあります。
しかし、一般にクラミジアに比べて激しい症状がでるものと思っておいた方がいいでしょう。
淋病は特徴が似ている性器クラミジアの強力版
”男性では尿道から膿が出る”、”女性ではおりものの異常があらわれる”、という症状が似ているため、淋病はクラミジアとよく比較されます。
しかし、全般的に淋病のほうが症状が強く、感染が他の臓器へも広がりやすい、治療への抵抗性もある、などクラミジアの強力版ともいえる性病です。
「クラミジアにしては症状がきついな」と感じたら、それは淋病による症状なのかもしれません。あるいは性器クラミジアと淋病の同時感染ということも考えられます。
淋病の咽頭感染
引用「性感染症 診断・治療 ガイドライン 2016」
淋菌では咽頭感染(ノドへの感染)がごく普通にみられます。
淋菌はノドに感染しても炎症があまり起こらないので、本人が自覚していない無症状のケースが非常に多いです。
症状があったとしても軽いノドの痛みや腫れ、リンパ節の腫れがみられる程度です。
症状がないため知らず知らずのうちに感染を広げてしまう原因になっています。
淋病の疑いがある時はノドにも注目しましょう。
他にもある淋病の症状
淋菌は他の部位に感染して違う症状をみせることがあります。
淋菌性結膜炎
引用「性感染症 診断・治療 ガイドライン 2016」
淋菌で起こる結膜炎は母子感染による新生児結膜炎が多く、成人ではあまりありません。
もし感染が起こったら感染後12~24時間という短時間で重症の結膜炎症状があらわれます。
- 膿性眼脂(目やに)
- 眼瞼浮腫(むくんで腫れた状態)
- 結膜浮腫
ひどい場合は角膜に潰瘍ができて、穿孔(せんこう:穴が開くこと)から失明にいたることもあります。
淋菌性直腸炎
アナルセックスで直腸に淋菌が感染すると直腸炎を起こします。
直腸に感染した場合も無症状が多く、感染を広げる原因になります。
症状がみられるとしたら次のような症状があらわれます。
- 掻痒感(肛門のかゆみ)
- 不快感
- 下痢
- 血便や粘血便
- 性交痛(アナルセックス時)
播種性淋菌感染症(DGI)
播種性淋菌感染症とは、淋菌感染が全身に広がる病態です。
主に関節炎と皮膚炎の症状がみられます。
- 膿疱性皮膚病変(膿をもった水疱が四肢にできる)
- 関節の腫脹・疼痛(多発性あるいは移動性)
- 発熱
- 悪寒
- 体のだるさ
淋菌感染症の1~3%で起こるのでけっして少なくはありません。しかも無症状例でも起こることがあるので注意が必要です。
新生児が淋菌感染したときの症状
赤ちゃんに産道感染すると、新生児結膜炎がよく起こります。
ほかに、成人同様に膣炎・尿道炎・関節炎・鼻炎・敗血症などが起こります。
出産を考えているのなら、妊娠前に淋菌のチェックをしておきましょう。
淋病は何をしたら伝染るのか?感染経路について解説!
性病である淋病はセックスで感染します。
しかし、現代ではセックスの形もいろいろ。どのような行為をすれば感染が起こるのでしょう。
淋病はあらゆる性行為で感染します
淋病はセックス(膣性交)でうつるから、コンドームをしていれば大丈夫、なんて断言はできません。
もちろん予防にコンドームは有効ですが、淋病は次に上げるようなあらゆる性行為で感染しますので、100%安全とは言い切れないのです。
- 性器同士の接触
- 膣性交
- アナルセックス
- オーラルセックス(フェラチオ)
最近はフェラチオはあたりまえに行われています。むしろフェラチオをしないカップルの方が少ないかもしれませんね。
淋菌はノドにも感染するので、フェラチオによってペニスからノド、あるいはノドからペニスへの感染が起こります。
フェラチオで感染する性病は他にもありますので詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/fellatio/”]また、ホモセクシャルの方を中心に、アナルセックスを行うカップルも徐々に増えています。
アナルセックスでは、ペニスから直腸に感染して直腸炎を起こしたり、直腸からペニスへの感染が起こります。
尿道からの分泌物や膣分泌物が多いと、挿入しなくても感染することもあります。
アナルセックスで感染する他の性病については以下の記事をご覧ください。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/analsex/”]淋病は感染率の高さが特徴
淋病は他の性病に比べて感染力が強いという特徴があります。
感染力の弱いHIVでは、セックスによって感染する確率はリスクの高い女性でも0.1%に過ぎません。
それに対して、淋病では1回のセックス(膣性交)で女性から男性に約30%の確率で感染するといわれています。
男性から女性への感染率はさらに高く、1回のセックスで50~60%の確率で感染するといわれています。
「ま、いいか」でコンドームを使わなければ、高率で感染してしまいますよ。
感染力の強さはノドの感染でもかわりません。
特に、風俗で働く女性はノドへの感染者が多く、男性で淋病患者が圧倒的に多いのは風俗でフェラチオによって感染してしまっているのだと考えられています。
風俗で働く女性でも、子宮頸管に淋菌が感染している人はそれほど多くありません。(1%前後)
それに対し、ノドに淋菌感染している人は数%~十数%もいます。
これはクラミジアよりも圧倒的に多いのです。
風俗へよく行く男性はクラミジアとともに淋菌のチェックも行いましょう。
無症状例が多いのとノドへの感染もあることがまん延に拍車
女性では性器クラミジアと同様に、無症状あるいは本人が感染に気づいていないケースが多いという特徴があります。
淋菌に感染した女性の約半分が無症状だといわれています。(男性の無症状は少ない)
さらにノドへの感染も多く、その上ノドの症状はほとんど出ないことから、知らず知らずのうちに感染を広げてしまうことになります。
いまでも淋病が多く発生するのは、風俗でフェラチオによって感染することが多いためです。圧倒的に男性患者が多いのもそういう理由です。
性器への感染なしにノドへの感染だけが起こっていることもあります。
性器の検査をして陰性であっても安心はできません。
淋病ではノドの検査とセットで行うようにしましょう。
パートナー間のピンポン感染が問題に
淋病は一度感染しても免疫が得られないため、性器クラミジアやトリコモナスなどでもみられるピンポン感染がよく起こります。
ピンポン感染とはパートナー間で感染を繰り返すことで、無症状例のある性病でよく問題になります。
淋病では女性に無症状が多いので、男性が発症した時に要注意です。
尿道から膿が出て痛かった淋病も治療を受けてすっかりよくなったのに、しばらくしたらふたたび尿道から膿が!ということがあります。
治りにくい淋病なので薬が効かなかったというケースもあるのですが、それよりも治らなかった場合はパートナーが淋菌に感染している可能性をまず考えましょう。
パートナーが無症状の淋菌感染であれば、男性側ががんばって治療をしてもパートナーから何度でも感染してしまいますからね。
淋病が疑われる時は、パートナーと一緒に検査・治療をすることが大事です。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/pingpong/”]赤ちゃんが危ない!母子感染の可能性
無症状例の多い女性の淋病なので、感染に気づかないまま妊娠・出産をしてしまうことがあります。
その場合、生まれてくる赤ちゃんに淋菌感染が起こります。
出産時に、赤ちゃんが子宮を通るときに感染してしまう産道感染が起こります。
赤ちゃんに淋菌が感染すると結膜炎・敗血症・関節炎・鼻炎・膣炎・尿道炎を起こします。
妊娠時には性病検査が行われますが、義務になっているのは梅毒とB型肝炎だけです。
産婦人科学会のガイドラインでは推奨度Aに梅毒・B型肝炎・C型肝炎・HTLV-1・HIV、推奨度Bにクラミジア、推奨度Cに細菌性腟症が挙げられているだけです。(義務以外は任意で行う検査)
淋病はこのガイドラインにも入っていません。
つまり、”淋菌感染しているかもしれない”と心配なら、自らそのことをお医者さんに告げて検査するか、性病検査キットを用いて自分で検査する必要があります。
出産前の正常妊婦に検査をしてみると2%で感染がみつかったというデータもあるので、できるだけ積極的に検査を受けるようにしましょう。
産婦人科によっては任意の検査に淋病が含まれているところもあるかもしれません。
しかし、基本は自分から検査を受けなければいけません。
ベストは普段から定期的に検査を受けたり、結婚前にブライダルチェックで検査を受けておくこと。
事前に検査しておけば治療による胎児への影響を心配する必要もありません。
クラミジアとの同時感染に注意
淋病は性器クラミジアと症状が似ているだけじゃなく、感染経路も同じで、無症状のケースが多く、ピンポン感染もよく起こるなど、さまざまな条件まで似かよっています。
そのため淋病と性器クラミジアは同時感染がよく起こります。その確率は20~30%もあるといわれています。
どちらも頻度の多い性病なので、気になるときには淋病とクラミジアをセットで検査することをおすすめします。
いつ感染した?淋病の潜伏期間は?
もし、淋菌に感染したかもしれない行為があったとしたら、どのくらいの期間で症状が出てくるのでしょうか?
一般に男性では、感染後2~7日の潜伏期があってから症状が出てきます。
一方、女性の場合は無症状例が非常に多いので、いつ感染したのかわからないことが多く、潜伏期間はよくわかっていません。
つまり女性は症状が出なくても安心はできないということですから、感染していないことを確認するには性病検査を受けるしかありません。
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淋病(淋菌感染症)の病原体や患者数の現状
淋病は、最近は”淋菌感染症”と呼ばれることが多くなりましたが、今も”淋病”のほうがなじみがありますね。
身近な性病として有名なこの”淋病”はとても古い時代から人類を悩ませてきたのです。
淋病は淋菌(Neisseria gonorrhoeae)が原因菌のとても古い性病
淋病は、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)という細菌によって男性の尿道炎などを起こす性病です。
その歴史は長く、古くは古代中国やエジプト時代にもあったことが記録されています。
日本でも遊郭の遊女や芸者の人たちの間に広がった花柳病(性病のこと)の中にも、梅毒や軟性下疳とともに含まれています。
今は性病といえば性器クラミジアがまっさきに挙げられますが、ひとむかし前までは淋病は性病の代名詞的なポジションだったのです。
あなたの知っている歴史上の人物も、梅毒と淋病には悩まされていたんですよ。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/seibyorekishi/”]淋病は性器ヘルペスに次いで日本で3番目に患者数が多い性病
抗生剤が発明されてから淋病患者は急激に減少しましたが、今でも日本で性器クラミジア・性器ヘルペスについで3番目に多く、淋病が代表的な性病であることに変わりはありません。
平成14年をピークに徐々に減少してはいますが、平成28年でも8,298人の淋病患者数が報告されています。患者は男性が圧倒的に多く、男性6,654人と女性の1,644人を大幅に上回っています。
また、この報告数は全国に約1000ヶ所ある指定医療機関で診断された患者数なので、他の病院で診断された患者や無症状例の患者は含まれていません。
なので、実際の感染者数は数倍になると思われます。
専門家によると、報告数から推定される新規の患者数は年間5~8万人になるとみています。
淋菌そのものは弱い細菌で、30℃以下や40℃以上の温度で死んでしまいます。なので環境中ではすぐに感染力を失ってしまいます。
しかし、人間の体温である36~37℃では非常に活発で感染力が強く、また治療への抵抗性もあるため、いまだに広くまん延しているのです。
近年は多剤耐性のスーパー淋菌が出現
淋病は耐性菌が出現しやすく、以前まで有効だった薬剤が今ではほとんど効かなくなっています。
なかでも、ほとんどの薬剤が効かないスーパー淋菌が出現し、問題になっています。
アメリカのCDC(疾病管理予防センター)が2013年に発表した”もっとも驚異である3つの細菌”の1つとして、多剤耐性淋菌が選ばれているのです。
これまでに全世界で5例見つかっている多剤耐性淋菌のうち、なんと2例が日本で見つかっています。
通常の淋菌であっても、どんどん薬に対して抵抗性が出てきています。
ネットで治療薬を買って素人治療をしているとますます薬が効かなくなってきます。
淋病の治療は必ず専門医のもとで正しく行いましょう。
淋病の検査方法は?
淋菌への感染が疑われる性行為をしてから1~2日で検査することができます。
以下に淋菌の検査方法や、感染部位や男女での検体採取方法の違いについて詳しく説明します。
淋病の疑いがあるときは何科に行けばいいの?
基本的には女性なら婦人科・産婦人科・性病科・感染症科、男性なら泌尿器科・性病科・感染症科です。
しかし、症状の出ている場所で多少異なったりしますので、詳しくはこちらのページで確認してください。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/nanikaniiku/”]鏡検法
グラム染色という染色方法を用いて淋菌を直接顕微鏡で確認します。
男性の尿道炎ではもっとも早く診断が可能で、検出率も後述する核酸増幅法と比べても遜色ありません。
しかし、女性の子宮頸管炎では淋菌の同定が難しく、診断に不向きです。
分離培養・同定
尿道分泌物あるいは膣分泌物を検体として、淋菌を培養して確認します。
培養に数日かかってしまうのが短所ですが、同定後、抗生剤の感受性テスト(どの薬剤が効くかを調べる)ができるというメリットがあります。
核酸増幅法
核酸増幅法では細胞に含まれるDNAやRNAを増幅して、淋菌の存在を確認します。
5~10個という少量の菌数でも検出できるため、尿(男性)や膣分泌物を検体に診断ができます。
治療後の治癒確認検査としても有効です。
淋病の検体採取方法
ここでは自宅で性病検査ができるGME医学検査研究所の性病検査キットでの採取方法を記載しています。手順は他の会社のキットでも同じようなものです。
男性の尿検体採取方法
- 起床後の最初の尿を採取します。
- コップを組み立てます。
- コップの3分の1くらいまで尿を取ります。
- 採取容器をスポイトのようにして尿を吸い上げます。
- キャップを閉め、ラベルを貼ります。
女性の膣分泌物検体採取方法
- 手をきれいに洗います。
- 袋から綿棒を1本取り出します。
- 綿花部分が自分の方へ向くように綿棒の中央付近を人差し指と親指でつまみます。
- そのまま膣内へ4~5cm挿入します。
- ゆっくりと同一方向へ7~8回、回転させます。
- 綿棒を膣からまっすぐ引き抜きます。
- 綿棒の先端から採取容器に入れ、余分な棒の部分を折り取ります。
- キャップを閉めて返却用の袋に入れます。
咽頭うがい液の採取方法
- 起床後、飲食する前に行います。
- コップを組み立てます。
- コップの底から1cm程度の水を入れます。
- その水を口に含み、上を向いて10秒間うがいをします。
- うがい液をコップに吐き出します。
- 採取容器をスポイトのようにしてうがい液を吸い上げます。
- キャップを閉めて返却用の袋に入れます。
ノドの拭い液検体採取方法
GME医学検査研究所とSTDチェッカー以外の会社の咽頭検査は拭い液での検査になります。
- 綿棒を取り出します。
- 奥の方、ノドと口の境あたりまで綿棒を入れます。
- 粘膜の粘液を取るようなつもりで数回回転させながら擦ります。
- 返却用のチューブに先端から綿棒を入れます。
- 途中のスリットで棒を折り、キャップを閉めます。
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淋病は病院・保健所・性病検査キットで検査可能
日本では、淋病の検査は病院・保健所・性病検査キットの3通りの方法で行うことができます。それぞれにメリット・デメリットがありますので、わかりやすいように表にまとめてみました。
病院 | 保健所 | 性病検査キット | |
---|---|---|---|
メリット | ・結果が出たらそのまま治療もできる
・ 疑いが強い時はすぐに治療を始められる ・症状がある時は健康保険が使える |
・通常、無料で検査を受けられる | ・誰とも会わずに検査できる
・最速1~2日で結果が出る ・病院の検査と同じ検査で信頼できる ・症状がない時の確認検査では病院と費用は変わらない |
デメリット | ・病院へ出入りするので匿名性が低い(保険を使えばもっと)
・診察を受けるのが恥ずかしい(必要なら内診がある) ・結果が出るまで時間がかかる |
・検査できる保健所がほとんどない
・検査可能な保健所でも人数に制限がある ・書面で結果をもらえないことも多い ・改めて病院を探さないといけない |
・陽性結果が出たら改めて病院へ行かないといけない
・自分で検体を採取するのが不安 |
淋病にかからないために心がける予防対策
特定のパートナー以外とのセックスではコンドームの使用を
淋菌の感染は主に尿道(男性)⇒膣、あるいは膣⇒尿道で起こりますから、コンドームを使うことで効果的に予防できます。
これは他の性行為、尿道ー直腸間、尿道ー咽頭間の感染でも同じです。アナルセックスやフェラチオでもコンドームを使用すればほとんどで予防できるでしょう。
新しい相手や不特定多数との性行為ではできるだけコンドームを使うようにしましょう。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/condom/”]無症状例も多いので不安なら積極的に検査しましょう
これまで繰り返し述べてきたように、女性の淋菌感染では無症状のことがとても多いのです。
1週間、2週間と時間が過ぎて症状がでてこなくても、それだけでは感染していないとは言い切れません。
「性病が心配だったけど何も症状がないから大丈夫みたい・・・」
とういのは、淋病では当てはまらないので注意しましょう。
安心を得るためには性病検査をすることが必要です。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/mushojou/”]咽頭感染やクラミジアとの同時感染があるのでセットで検査
尿道から膿が出たり、おりものの異常があって淋病を心配して淋病(性器)を単独検査するのはナンセンスです。
性器への淋菌感染があるケースでは、10~30%の割り合いでノドへの感染も起こっています。
前述のように、淋菌感染は20~30%でクラミジアとの同時感染も起こっています。
感染が疑われる時は、淋菌・クラミジアとそれぞれの咽頭検査を同時に行うことがすすめられます。
もし陽性結果が出たら、パートナーの検査も忘れずに!
淋病の治療方法は?
以前はニューキノロン系やテトラサイクリン系の抗生剤が使用されていましたが、耐性菌が増えて80%で薬が効きません。いまではこれらの抗生剤は、感受性テストで効果があるとわかった時のみしか使えません。
現在、耐性菌の増えた淋病の治療には以下の治療のみ有効です。
淋菌性尿道炎・淋菌性子宮頸管炎治療の薬剤投与量
セフトリアキソン(セファロスポリン系)
現時点で淋病に確実に効果があるのは、このセフトリアキソンと次に挙げるスペクチノマイシンのみです。セフトリアキソンは淋病治療の第一選択薬になっています。
飲み薬ではなく注射薬なので病院での治療が必要です。
・ロセフィン :1.0g 静脈注射 1回投与
※同じセファロスポリン系(第3世代)の経口薬(飲み薬)では、30~50%にしか効きません。
スペクチノマイシン(アミノグリコシド系)
淋病治療の第二選択薬です。こちらも注射薬なので病院での治療が必要です。
・トロビシン :2.0g 筋肉注射 1回投与
アジスロマイシン(マクロライド系)
すでに耐性菌が出はじめて効かない例も出てきているので、アレルギーなどでセフトリアキソンとスペクチノマイシンが使えないときに使用されます。
ジスロマック :2.0g 1回服用のみ
淋菌性咽頭感染治療の薬剤投与量
セフトリアキソン(セファロスポリン系)
・ロセフィン :1.0g 静脈注射 1回投与
スペクチノマイシンはノドへの浸透が悪いのでセフトリアキソンのみが有効です。
セファロスポリン系抗生剤にアレルギーがある場合は、薬剤感受性試験を行ったうえでジスロマックやニューキノロン系あるいはテトラサイクリン系の薬剤を用います。
精巣上体炎・骨盤内炎症性疾患治療の薬剤投与量
セフトリアキソン(セファロスポリン系)
・ロセフィン :1.0g 静脈注射 1日1~2回投与 1~7日間
スペクチノマイシン(アミノグリコシド系)
・トロビシン :2.0g 筋肉注射 1回投与
重症例では3日後に左右の臀部に2gずつ、計4gを筋肉注射
播種性淋菌感染症治療の薬剤投与量
セフトリアキソン(セファロスポリン系)
・ロセフィン :1.0g 静脈注射 1日1回投与 3~7日間
淋菌性結膜炎治療の薬剤投与量
スペクチノマイシン(アミノグリコシド系)
・トロビシン :2.0g 筋肉注射 1回投与
淋菌性直腸炎治療の薬剤投与量
スペクチノマイシン(アミノグリコシド系)
・トロビシン :2.0g 筋肉注射 1回投与
セフトリアキソン(セファロスポリン系)
・ロセフィン :1.0g 静脈注射 1回投与
ネットで抗生剤を買える時代ですが、自己流の治療はおすすめできません。
たとえ最初は効いたとしても、不十分で菌がのこってしまった場合、その菌はその薬剤に対して耐性を持ってしまう可能性があります。
できるだけ病院で確実な治療を受けるようにしましょう。
パートナーとの同時治療を忘れないでください。
投与終了後に治癒確認の再検査をしましょう
セフトリアキソンとスペクチノマイシンは100%近くの効果があるので必ずしも確認検査は必要ありません。
しかし、この2剤以外の薬で治療をした場合は必ず核酸増幅法による確認検査を行ってください。
治療が終了してから1~2週間あけてから検査をしましょう。
ふたたび陽性となれば再度治療をする必要があります。
淋菌が薬に対して耐性をもつ前に、たたける時にたたいておかないといけないのです。
まとめ
淋病は、世間的には薬で簡単に治る性病と思われていますが、実情はお医者さんも手を焼く病気となりつつあります。
今以上に耐性菌が増えると、やがて治らない性病の1つになってしまうかもしれません。
自分とパートナーの健康を守るためにも、まず淋病にならないことが重要です。
コンドームの使用と定期的な性病検査を積極的に行いましょう。
感染の不安があるときは、郵送による性病検査が手軽に性病を確かめられる方法としておすすめです。あっけないほど簡単なので検討してみてください。
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