全身に影響する性感染症

性病というと性器や尿道、膣に限定されるイメージがありますよね。

でも、近年では咽頭クラミジア・咽頭淋菌、HIV、ウイルス性肝炎、赤痢アメーバなどの生殖器と関係ない部分での性病も多くなってきているんですよ。

そのため、医学会では性病とは呼ばないで、性感染症(STI)と呼ぶようにしています。

性病を性感染症としてみてみると、性器以外の症状に重いものが多ことに気づくことができます。

この記事では、性病というちょっと恥ずかしい性器の病気というよりも、体に重い症状を出す感染症としての部分についてくわしく解説します。

性病を放置するとこんな最悪の結果が

治療が遅れ深刻になった性感染症のイメージ

性病は全般に、早期発見・早期治療を心がければほとんどのものが怖がる病気ではありません。

しかし下半身のトラブルなので、「ちょっとおかしいな」と思っても、検査を受けたり病院へ行くのはハードルが高く、治療が遅れてしまうことがしばしばあります。

そして診断や治療の遅れから病状が進んでしまうと、性病でも深刻な問題を起こしてしまうケースがあるのです。

たいへん!不妊を起こす性病

不妊のイメージ

クラミジア・淋菌・トリコモナス・マイコプラズマ

クラミジア・淋菌・トリコモナス・マイコプラズマを治療せずに放置していると、骨盤内へと感染が進み、卵管炎を起こして不妊になってしまうことがあります。

これらの性病では症状が出ないことが多いので、若い女性で知らない間に不妊になってしまうことが問題になっています。

この中でも感染者数がもっとも多い性器クラミジアが不妊リスクの高さではNo.1でしょう。

子どもが危ない!母子感染する性病

性病が母子感染するイメージ

患者が姙娠していた場合には、垂直感染(胎児への感染)が起こるリスクがあります。

妊婦さんが性病に感染している場合、妊娠中に起こる胎盤感染に加えて、分娩時に産道での感染によって新生児への感染が成立する産道感染もあります。

淋菌感染症

淋菌に感染していると早流産や死産の原因となることがあります。

アメリカの研究では、他の性病に比べて淋菌感染者は早流産が起こるリスクがもっとも高いそうです。

産道感染を起こす可能性もあり、新生児に結膜炎、敗血症、関節炎、膣炎、尿道炎が起こります。

梅毒

梅毒に感染していると早流産や死産の原因となることがあります。

赤ちゃんへの感染は胎盤を通して起こり、生まれながらの梅毒、先天性梅毒になります。

クラミジア

クラミジアに感染していると早流産の原因になることがあります。

主に産道感染により母子感染し、3~4割の新生児に結膜炎、1割前後に新生児肺炎を起こします。

マイコプラズマ

マイコプラズマの産道感染や子宮内感染によって新生児に先天性肺炎、髄膜炎、敗血症などを起こします。

早産との関連も報告されています。

性器ヘルペス

単純ヘルペスが産道感染により新生児に感染します。

妊婦が分娩時に性器ヘルペスを発症していると新生児ヘルペスになるリスクが非常に高いので注意が必要。

初感染では50%、再発例では0~5%で母子感染が起こると言われています。

 

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新生児ヘルペスは死亡率が20~30%とされていて、性病の母子感染で最も危険度が高いといえます。

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマの感染経路は十分に解明されていませんが、出産後数年経ってから子どもに多発性喉頭乳頭腫が生じることがあります。

トリコモナス

妊娠中のトリコモナス症は早産との関連が報告されています。

HIV感染症

エイズウイルスは胎盤感染・産道感染・経母乳感染のいずれでも感染する可能性があります。

B型肝炎・C型肝炎

B型肝炎もC型肝炎も胎盤感染と産道感染によって子どもに感染します。

カンジダ

母親がカンジダに感染していると羊水感染や産道感染が起こり、子どもに口腔粘膜へのカンジダ感染(鵞口瘡)が起こることがあります。

また、早産では子どもに重篤なカンジダの全身感染症が生じることがあります。

細菌性膣症

早産への影響が報告されています。

 

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これらの母子感染の多くは、母体を適切に治療することでリスクを低くすることができます。そのためにも、まずは感染していないかどうかの検査が重要になります。

性病が治っても戻らない見た目

性病の中には完全に治っても跡が残ってしまい、見た目に問題を生じるものがあります。

尖圭コンジローマ

非常に大きなイボができて物理的に除去による治療を行うと、瘢痕(患部のひきつれ)を起こすことがあります。

梅毒

感染の発見が遅れて病気が進み、第3期梅毒になってしまうとゴム腫を生じて患部に醜い瘢痕を作ります。

命にかかわる性病

命に関わる性病で入院するイメージ

性器から感染が広がったり、もともと性器に病変を生じずに全身症状を起こす性病では、経過によっては命にかかわるものもあります。

HIV感染症

ご存知の通り、病気が進むと免疫機能が低下して様々な病気から命を落としてしまいます。

早期発見・早期治療をすることで、進行を抑えて普通に生活することができます。

梅毒

病期が進み、第4期梅毒のステージまで行ってしまうと心臓や脳が冒されてしまいます。

治療可能な性病なので、早期に発見すれば怖い病気ではなくなりました。

B型肝炎

劇症肝炎を起こすと命に関わります。1~2%で劇症肝炎を起こすと言われています。

C型肝炎

キャリア化(持続感染)すると10年以上の時間をかけて肝硬変肝臓がんを引き起こします。

 

nicol説明

ここに上げた深刻な症状も早期に発見すれば防ぐことができます。
性病は誰がなってもおかしくない病気です。自衛のためには定期的に性病検査をして感染していないかを確かめることをおすすめします。

知りたい性病をチェック!

性器クラミジア
淋病
膣カンジダ症
膣トリコモナス症
梅毒
HIV感染症
尖圭コンジローマ
性器ヘルペス
急性A型肝炎
急性B型肝炎
C型肝炎
赤痢アメーバ症
毛じらみ
疥癬
非クラミジア性NGU
細菌性腟症
軟性下疳
性器伝染性軟属腫
性病性リンパ肉芽腫
鼠径部肉芽腫
成人型T細胞白血病リンパ腫

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