いまだに巷では、エイズは”死の病”のイメージが根強く残ります。
さすがに触っただけでエイズウイルス(HIV)に感染するなんて思っている人はいないでしょうが、感染したらセックスすることはできなくなると思っている方がほとんどでしょう。
しかし今では、相手に感染させないための対策を適切に行えば、セックスも可能と言われています。
この記事では、HIV感染者がセックスライフを楽しむためのポイントをまとめてみました。
エイズについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/hivinfection/”]目次
いまでもHIVは感染すると治すことはできない
以前は「死の病」として知られていたエイズですが、医療の発達でHIVに感染しても死に至ることはほとんどなくなりました。
きちんと治療すれば、健康な人と変わらないくらいに長生きすることもできます。
しかし注意しないといけないのは、治療といってもHIVを根絶できるわけではないこと。
一度、HIVに感染してしまったら、生涯にわたって治療を続けなければならないのです。
長生きできるのは薬でHIVの増殖をおさえて発症しないようにしているだけであって、体の中では常にHIVが活動しています。
見た目は健康な人と変わらなくても、HIVは作られ続けているのです。
HIVに感染していてもセックスできるのか?答えはイエス!
HIVがいるということは、セックスをすれば相手に感染させてしまう可能性があるということです。
では、HIVに感染してしまったら、二度とセックスはできないのでしょうか?
答えから言うと、HIV感染者でもセックスすることはできます。
ただし、できる限り安全に配慮したセーファーセックスにのっとって行動することが条件です。
もともとHIVの感染力は弱いもので、コンドームを付けずにセックスをしたとしても感染する確率は高くありません。
以下は、コンドームを使用せずに性行為をした場合のHIV感染確率を表にしたものです。
性行為 | 感染する確率 |
---|---|
アナルセックス(挿入側) | 約0.1% |
アナルセックス(挿入される側) | 約1.4% |
膣性交(挿入側) | 約0.05% |
膣性交(挿入される側) | 約0.1% |
オーラルセックス | 確率はかなり低い |
引用:Patel et al. AIDS 2014, 28:1509-1519
この表から、アナルセックスが他の行為に比べて圧倒的にリスクが高いことがわかります。
男性同性愛者にHIV感染者が多いのは、このためです。
これらの感染確率は常に一定というわけではなく、いろんな条件で大きく左右されます。
以下は、条件によって変化する感染確率を表にしたものです。
条件 | 変化する感染確率 |
---|---|
ウイルス量が多い | 約3倍危険度アップ |
性器に潰瘍病変がある | 約2.5倍危険度アップ |
急性HIV感染期 | 約7倍危険度アップ |
抗HIV薬を内服 | 約12分の1に危険度ダウン |
コンドームの使用 | 約5分の1に危険度ダウン |
引用:Patel et al. AIDS 2014, 28:1509-1519
注目してほしいのが、抗HIV治療やコンドームによる感染予防をすることで、大幅に感染リスクが低くなることです。
治療をして、かつ、コンドームを使えば、12分の1×5分の1=60分の1までリスクを下げることができます。
女性が膣性交でHIV感染する確率は0.1%なので、治療を受けた上でコンドームを使えば感染確率は0.0017%にまで減少します。
このように予防対策をしっかりすれば、相手へ感染させる確率はほとんどなくなります。
感染後も変わりなく、セックスライフを楽しむことができるのです。
相手に自分のHIV感染を告げずに、予防の対策もとらずにセックスをした場合は、法的な問題が発生するかもしれません。
海外では、傷害や殺人未遂の罪で問われたりするケースがあります。
日本ではまだそのような判例はありませんが、故意に感染させるつもりがあれば罪に問われる可能性があります。
セーファーセックスにのっとって予防対策をしているのなら問題ありません。
相手に感染させない配慮が必要条件
万が一、HIVに感染してしまっても、今まで通りセックスをすることは可能です。
ただし、そのためにはしっかりと予防対策をとって、セーファーセックスにつとめることが条件です。
きちんと治療を続けている
HIV感染症の進行度は、血中のウイルス量(HIV-RNA量)やCD4陽性リンパ球数を目安に判断します。
CD4陽性リンパ球数は正常では700~1300/mm3であり、この数値が500/mm3を切ると治療を開始します。
早期から治療開始することで、将来の病気の経過がより改善されるということがわかってきたので、500/mm3以下になっていなくても治療開始をすすめる専門家もいます。
治療を開始したら、HIV-RNA量が測定限界にまで低下することを目標とします。
セーファーセックスのためにはきちんと治療して、HIV-RNA量が測れないレベルになることが必要です。
コンドームを必ずつける
セーファーセックスのためには、コンドームを使用することは必要不可欠です。
コンドームなしにセックスすることは、相手へ故意にHIVを感染させようとした、と取られてもしかたがありません。
コンドームを使っても100%安全ではないのは、途中で破れたり外れたりすることがあるためですが、不幸にも事故で感染させたとしても、最初からコンドームを付けなかったのと、付けたけれど事故で感染させてしまったのでは大きな違いです。
セックスの時は、必ずコンドームを付けるようにしましょう。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/condom/”]お互いの体調が良いときにする
体の調子がすぐれない時は、HIVにかぎらず他の病気に感染しやすくなります。
相手の体調が悪い時は、セックスを控えるようにしましょう。
感染者側が体調がすぐれない時も、ウイルス量が増えている可能性があるので控えるべきです。
HIV感染初期に発熱や倦怠感などの急性期の症状が数週間がみられることがあります。
この時期は症状があってもなくても、ウイルス量がもっとも増えている時期です。
感染確率も通常の7~8倍に増えているので、セックスはしないでください。
また、体調に問題がなくても、他の性病に感染しているとHIVの感染リスクが高くなります。
パートナーと双方が他の性病に感染していないかを調べて、もし見つかれば治癒するまでセックスは控えましょう。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/hokanimokakaru/”]まとめ
ちょっと前までは、HIVに感染してしまえば”人生終わり”という感じでしたが、医療の進歩のおかげで人並みに人生を謳歌できるようになりました。
いまやセックスも、普通にすることができます。
相手へ感染させないための対策をしっかり取った上で、セックスライフを楽しみましょう。
エイズについて詳しくは>>>エイズってどんな病気?原因・感染ルート・症状など徹底解説!
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