この2~3年の間、急激に梅毒が広がって、もはやパンデミックと言っていいレベルになっているのは、何度かお伝えしています。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/baidoku2017-2/”]去年から今年にかけて、政府やメディアによって注意喚起がされるようになって、梅毒がまん延しているという情報を目にした方も多いのではないでしょうか?
もう過去の性病と思われていた梅毒がふたたび広がっていることを知り、多くの人が予防を意識するようになったことで、少しは感染の勢いは衰えてくると思っていました。
ところが、現実はそう甘くはなかったようです。
目次
今年は去年のさらに25%増しで梅毒が発生!
今年の19週時点(1月1日~5月13日)での報告された梅毒感染者数は2,157人。
去年の同時点(1月1日~5月14日)での感染者数が1,711人だったので、今年は去年よりも25%も多くなっています。
残念ながら2018年になっても梅毒の勢いは衰えていません。
2016年から2017年にかけての増加率に比べると落ち着いては来ていますが、予防に力を入れて取り組んでこれですからうまくいっているとは言えません。
2017年が年間で5,820人だったので、このペースで行くと今年は7,000人を超えてしまう計算になります。
晩期顕症梅毒は1%の確率で発生
昔の梅毒は、顔が崩れたり、脳がやられて死んでしまう病気だったため、恐ろしい性病の代名詞みたいな存在でした。
しかし、抗生剤が開発されて治癒可能になり、今では性病の中でもわりと簡単に治せる性病となっています。
数年前までは感染者もかなり減っていて、昔ほど怖い性病というイメージはなくなりました。
しかし決して安心はできないのです。
梅毒は症状が出ない無症候の時期があるので早期の症状を見逃すと発見が遅れて、顔が崩れるゴム腫や脳がやられる神経梅毒などの晩期顕症梅毒までいってしまうことがあります。
今も、晩期顕症梅毒は一定数が起こっていて、今年の報告数をみると19週までで22人が晩期顕症梅毒になっています。
確率でいうと1%。100人に1人ですからけっこうな確率です。
医師への聞き取り調査で風俗が危ないことが確認
岡山市という限定した地域ですが、医師に聞き取り調査を行って梅毒患者の状況を調べた結果を国立感染症研究所が発表しています。
それによると、男性梅毒患者の場合、過去数ヶ月に風俗へ行っていた人が70%を超えていたのです。
引用国立感染症研究所
その傾向はグラフのようにこの2~3年で顕著になっています。
また、風俗店で働く女性(CSW)でも梅毒感染のリスクは高く、病院を受診した女性の25.9%がCSWだったことが明らかにされました。
岡山市という限定された範囲ですが108人の患者の結果なので、統計的に全国でも同じような傾向と考えていいでしょう。
風俗というと主にクラミジアや淋病が心配でしたが、梅毒がこれだけ広がっている状況ではまず梅毒のことを心配したほうが良さそうですね。
自分の体は自分で守るしかない!
国が対策をしてなお今の状態では、国やお医者さんが何とかしてくれるだろうと受け身でいては、いずれ梅毒に感染してしまうかもしれません。
あなた自身が積極的に予防や性病検査を行って、自分の体は自分で守るしかありませんよ。
コンドームの使用は鉄板の予防方法
何といっても、まず行わないといけないのはセックス(膣性交、オーラル、アナルを問わず)する時に必ずコンドームを使うことです。
世間的には避妊の目的でしか考えられていないコンドームですが、性病予防においてももっとも重要なアイテムです。
他の性病予防にも効果的なので、妊娠のリスクがない時でもできるだけ使用するようにしましょう。
行きずりの人と生でするなんて論外ですよ。
ただ、ずっと特定のパートナーとしか性行為をしなくて、しかも自分も相手も浮気をしないのなら、必ずしもコンドームは必要ではありません。(妊娠リスクは別として)
そうでないのなら、どんな時もコンドームを付けるようにしましょう。
ただし、梅毒に対しコンドームの予防効果は十分ではありません。
性器以外の部分に病変があると役には立ちません。
ただ梅毒病変の大半は性器に出るのでつけたほうがいいのです。
積極的に性病検査を受けましょう
上に書いたように梅毒に対してコンドームの予防効果は十分とはいえません。
なので、症状が見られない場合も定期的に性病検査を受けることをおすすめします。
梅毒の場合、特徴的な硬性下疳やバラ疹などの症状が出てる時期を見逃すと、無症状の時期がやってきます。
梅毒の症状についてはこちらの記事参照>>>梅毒ってどんな病気?原因・感染ルート・症状など徹底解説!
「なんかできてたけど、消えたから治ったみたい」
と安心していると、知らない間に梅毒は進行していきます。
これを防ぐためには、症状がなくても積極的に性病検査を受けるしかないのです。
まとめ
梅毒が広くまん延してしまっているのに、今なお、世間のほとんどの人が知りません。
たとえニュースでちょっと見かけたとしても詳しくは記事を読まずに、自分は大丈夫だろうと変な自信で、ほぼ全員が何も対策を取らないのが現実です。
この記事をここまで読んだあなたは、梅毒のひどい現状を知ったはずです。
あなたとパートナーの健康のために積極的に予防対策に取り組んでください。
梅毒になると感染リスクの高いHIVとセットで検査しましょう。
他の性病もまとめて検査したい方は各種セット検査があります。
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