若い人に「性病といえば何を思い浮かべる?」とたずねれば、
「クラミジア」
と大半の方がその名を挙げるほど性器クラミジアはポピュラーな性病です。
クラミジアの症状は淋病などに比べてかなり軽い上に、かかったとしても割りと簡単に治すことができます。
そのためかクラミジアに感染してしまってもあまり深刻にとらえられず、ちょっとした武勇伝や笑い話にされていることも多いようです。
しかし、簡単に治る性病であるにもかかわらず、いまだに日本ではクラミジアが蔓延(まんえん)し、コントロールすることができていません。
クラミジアを制圧できない原因は、実はその症状の軽さにあるのと考えられるのです。
この記事では、なぜクラミジアが今なお蔓延しているのか?について考察してみました。
目次
世界的にも感染者数が最も多い性器クラミジア
性器クラミジアは日本だけで多いわけではなく、世界的にみても最も多い性病になっています。
特に若い年代での感染者が多いことが大きな特徴になっています。
参考データ厚生労働省感染症情報
日本のクラミジア感染者数は欧米よりかなり多い
2013年10月から2014年3月までの期間に、全国の産科を受診した30万人以上の妊婦を対象に検査をしたところ、なんと2.4%の妊婦に性器クラミジア感染症が見つかりました。
同様にアメリカで60万人の妊婦を調べた報告では、各年齢層において日本に比べて感染率が低く、日本の6割程度の感染率であったという結果が出ています。
欧米と比べても日本の性器クラミジア発生率はかなり高くなっているのです。
無症状が逆にやっかいなクラミジア
性器クラミジアがいまだに猛威を振るっているのはなぜなのでしょうか?
実は、性器クラミジアは感染しても症状が出ない場合が多いことに原因があるのです。
ではいったい、無症状がどのような問題を引き起こすのかを見ていきましょう。
性器クラミジアについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/chlamydia/”]一般的な性器の症状は軽い
性器クラミジアの症状としてよく知られているのは、男性では尿道から漿液性(サラッとした液)~粘液性の分泌物が出る尿道炎、女性ではおりものが増える子宮頸管炎の症状です。
しかし、クラミジアの厄介なのはこれらの軽い症状さえも出ない、無症状の感染者が非常に多いことです。
20代の無症状の男性をスクリーニング検査をしてみたら、4~5%でクラミジアに感染していたという報告があります。
女性にいたっては感染していても半数以上が全く自覚症状を感じないといいます。
症状がないのですから、本人もクラミジアに感染していることに気づきません。
なので、セックスを控えることもしませんから、セックスの相手に次から次へとクラミジアをうつしてしまうことになります。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/kokoseikuramijia/”]一番の問題は不妊を起こす内部への感染
たとえ感染していても、無症状ならあまり問題ないんじゃない?
症状軽いし、薬ですぐ治るんだったら、神経質にならなくてもいいと思うけど…
今までの内容を読んだだけでは、このような考え方をする人もいるかもしれません。
クラミジアのもっとも厄介なのはそこではありません。
一番の問題は将来の不妊につながる恐れがあることなのです。
というのも女性の場合、感染部位は子宮頸管なのですが、上行感染と言ってクラミジアがお腹の中にまで感染して、骨盤腹膜炎や肝周囲炎を起こすことがあるのです。
この上行感染が卵管に達すると卵管が詰まってしまい不妊になってしまいます。
元が無症状ですから、これが知らない間に進行して、結婚を期に調べてみたら不妊になっていたということになってしまいます。
男性の場合もクラミジアは上行感染する場合があり、クラミジア性尿道炎の約5%に精巣上体炎が起こります。
これも放置して両側の精管が詰まってしまうと不妊になります。
(男性の場合は見た目に腫れますから、不妊になるまで気づかないというのはあまりないでしょう)
クラミジアによる不妊について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/jinseikawaru/”]
性器クラミジアにはもう1つの問題があり、母親が感染者であるとお産の時に生まれてくる子どもに産道でクラミジアが感染して、新生児クラミジア肺炎やクラミジア結膜炎を起こしてしまいます。
咽頭への感染が問題を悪化させる
一般には十分認知されているとは言い難いのですが、クラミジアはのど(咽頭)にも感染することがよくあります。
時代の流れとともにセックスのスタイルが変わり、オーラルセックスが当たり前になった現在では、クラミジアの咽頭への感染が普通にみられるようになっています。
咽頭にクラミジアが感染した場合は性器クラミジア以上に無症状が多いのです。
このことが問題をややこしくしています。
オーラルセックスが浸透している一方で、セックス=膣性交というイメージが強いので、オーラルはしても膣性交をしてなければ性行為をしたという認識が薄いのです。
そのため、
本人はセックスをしたつもりがない。
↓
咽頭に感染していてもたいてい無症状なので、当然クラミジアにかかっているなんて思いもよらない。
↓
そんな人が感染をさらに広げていく。
という悪循環におちいってしまっています。
このことはクラミジアだけでなく、淋菌、梅毒、単純ヘルペス、HIV(エイズウイルス)にも当てはまります。
無症状だからこそ起こるピンポン感染
クラミジアの無症状例が感染を拡大させる要因であることは理解していただけたでしょうか?
クラミジアにはもう1つ厄介なことがあります。
それは一度クラミジアに感染して治っても、クラミジアに対する免疫ができないことです。
つまり、クラミジアは何度でも感染してしまう病気なのです。
クラミジアの特徴である無症状と免疫ができないということから次のようなことが起こります。
このようにしてカップル間で感染を繰り返すことをピンポン感染といいます。
これではいつまで経っても、クラミジアを根絶できませんよね。
これを防ぐために、カップルの一方にクラミジア感染が判明した時は、必ずパートナーも同時に治療をすることが必要です。
本人だけが治療して安心することのないように気をつけてくださいね。
このようなピンポン感染は淋病やトリコモナスでも起こります。
性器クラミジアが蔓延する原因まとめ
これまでのことからわかるように、無症状であることが感染を広げる大きな要因になっているようです。
性器クラミジアがまん延している原因をまとめると次のようになります。
- 感染しても無症状のことが多く、感染者が治療を受けずに感染を広げる
- 咽頭感染が十分知られていないために安易なオーラルセックスが感染を広げる
- 無症状で免疫がつかないためにカップルでうつしあうピンポン感染でいつまでも治癒しない
クラミジア対策は積極的な性病検査
クラミジアに感染しても無症状では、自分がクラミジアにかかっていることに気づくことは困難です。
無症状のクラミジアを見つけるには、各自が積極的に性病検査を受けるしかありません。
現在、日本でクラミジアの検査を受けるには、病院で検査を受ける、保健所で検査を受ける、性病検査キットを利用する、の3つの方法があります。
保健所でのクラミジア検査の問題点
HIV(エイズウイルス)検査はほとんどの保健所で実施されていますが、クラミジアの検査を受けられる保健所は限られています。
検査を行っているかどうかは直接保健所に問い合わせてみてください。
ただし、クラミジア検査を行っていたとしても、保健所で採用されている検査の多くは血液による抗体検査です。
抗体検査の場合、クラミジアに感染していないのに陽性と出てしまう擬陽性が結構あります。
正確に診断するためには、病院や性病検査キットで採用されている核酸増幅法(PCR法やSDA法)で病原体を検出する方法がベストです。
定期的に繰り返すなら性病検査キットが手軽
クラミジアはいろんなルートから感染する可能性があります。
一度、性病検査を受けて陰性であったとしても、いつまた感染してしまうかわかりません。
なので、安全のためには定期的に性病検査を受けることが理想的です。
一度の検査でも病院へ行くということは、時間をわざわざ作らないといけないし、医師からいろいろ聞かれたりするし、なかなかハードルが高いと思います。
まして、定期的に検査をするとなると大変ですよね。
そこで定期検査におすすめなのが性病検査キット。
自宅でできる性病検査キットなら、自分で検体を採取して郵送で送るだけ。
最初から最後まで誰にも会うことなく、病院と同等の検査を受けることができます。
定期的な検査も気軽に行うことができます。
定期検査にピッタリの性病検査キットは?
各社、いろいろな検査セットや男女ペアセットなどお得な設定をしていますが、おすすめなのがGME医学検査研究所の定期お届け便です。
たとえばクラミジア・淋菌+のど検査セットは通常1回11,310円(ローコストパッケージは10,330円)の費用がかかります。
2ヶ月に1度検査すれば年間67,860円(ローコストパッケージ61,980円)。
これを定期お届け便にすると、54,280円(ローコストパッケージ49,580円)と13,580円(ローコストパッケージ12,400円)もお得になります。
クラミジアを含め性病を定期的にチェックして安心したいなら、GME医学検査研究所の定期お届け便をおすすめします。
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