クラミジアのノド(咽頭)への感染は普通に起こることで、最近では知識として知っている人も増えてきましたね。
咽頭への感染を防ぐためには、フェラチオでもコンドームを使ったほうがいいということも徐々に広まってきているようです。
でも、ちょっと考えてみると、口を介して咽頭とペニスの間で感染が起こるのなら、キスをしてもクラミジアに感染してしまうのではないかという疑問が出てきます。
実際のところ、キスでクラミジアはうつってしまうのでしょうか?
この記事では、その素朴な疑問にズバリお答えします!
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性器クラミジアはノドへの感染がとても多い
性器クラミジアがノド(咽頭)にも感染することを知らない人のために説明しておきますね。
病原体のクラミジア・トラコマティスという細菌は、性器だけに感染するわけではなく、口の奥、咽頭の部分にも感染しやすいという性質があります。
そのためセックスはしなくても感染者のペニスをフェラチオすれば、咽頭へ感染してしまいます。
そして今度は、咽頭にクラミジアを持っている人がフェラチオをすると、別の相手のペニスに感染を広げていくことになります。
この経路の感染は普通に起こるものなので、咽頭へのクラミジア感染は非常に多くみられます。
では、どのくらい咽頭への感染が多いかというと、性器にクラミジアを持っている人の10~20%は咽頭にも感染しているといわれています。
性器感染と同様に咽頭への感染でもほとんどが無症状で、健康な10代女性(一般学生)を検査したところ約5%が咽頭にクラミジア感染があったというデータがあります。
それほどまでに、クラミジアの咽頭への感染は普通に起こっているのです。
ノドが感染しているのならキスでもうつるの?
口の奥である咽頭にクラミジアがあるのなら、
”キスをするだけでも感染してしまうのではないか?”
という不安が出てきますよね。
キスをすれば相手の唾液が口の中に入ってきますから、一緒にクラミジアの病原体も入ってくるのではないかと心配になるのも当然です。
でも安心してください。
幸い、キスでクラミジアが感染する可能性はほとんどないようです。
専門家によると、唾液の中にクラミジア菌が見つかることはまずないそうです。
子宮頸管へのクラミジア感染では、クラミジアを含んだ分泌液はおりものとして陰部から排出されて感染源になります。
咽頭の感染でも、炎症によるクラミジアを含んだ分泌液が唾液に混ざり、感染源になっても不思議ではないのに、なぜ大丈夫なのでしょう?
その理由としては、唾液は常に循環していることが挙げられます。
唾液は常時、分泌されていて、1日の唾液の分泌量は1~1.5Lにもなります。
余分な唾液は飲み込まれることで、常に新しい唾液に交換されているのです。
また、唾液にはいくつかの抗菌物質が含まれていることも関係しているかもしれません。
そのため唾液にはクラミジアがいない or いてもわずかなのでしょう。
たとえクラミジアが存在しても菌数が少なすぎると感染は成立しませんからね。
なので、キスをしたぐらいではクラミジアが感染する心配はありません。
ただし、まったくクラミジアが存在しないというわけでないので、感染の可能性がゼロとはいえません。
クラミジアを防ぐには日頃の予防意識と定期的な性病検査が何よりも重要です。
同じキスでも性器へのキスはアウト!
キスはキスでも性器へのキス、いわゆるクンニリングスはクラミジア感染の危険が高いキスです。
この場合は、クラミジア感染者の女性器から男性の咽頭への感染という意味です。
先ほど述べたように、感染している女性の陰部にはクラミジアを多く含んだおりものが出てきています。
それをクンニリングスすれば、感染してしまうのは当然といえます。
つまり、フェラチオの逆バージョンですね。
男性が咽頭感染を起こす多くの原因は、クンニリングスによるものでしょう。
100%の予防法はないので定期的な性病検査が重要
”キスをしてもクラミジアにかかる可能性はほとんどない”とは言っても、感染の可能性は残っています。
まったく心配することなくキスをしたいのなら、性病検査をしてクラミジアフリーであることをお互いに確かめておきましょう。
保健所でのクラミジア検査は注意が必要
最近は、HIVだけでなくクラミジアの検査も無料で受けられる保健所が増えてきました。
近くに検査できる保健所があって時間が合うのなら、クラミジアにかかっていないことを確認するのには都合がいいかもしれません。
しかし、受ける際に注意してほしいのが、そこの保健所がクラミジアの検査方法に抗原検査を採用しているかどうかという点です。
現在、クラミジア検査を行っている保健所の大半が、抗体検査を用いています。
抗体検査の場合、以前にクラミジアに感染したことがあると、今、感染していなくても陽性と出てしまうことがあります。
陰性ならクラミジアに感染していないと考えて問題ありませんが、陽性の場合はクラミジアに感染していないのに陽性と出る偽陽性の可能性があることを知っておきましょう。
性器と咽頭のセット検査が理想
クラミジアの検査を受ける際には、性器の検査だけでなく、必ず咽頭検査もセットで行うようにしましょう。
咽頭への感染が多いことは、先に述べた通りです。
中には、”性器に感染がみられないのに咽頭感染だけがある”、ということもあります。
さらに、咽頭感染は治りにくい傾向にあるので、性器の感染がおさまっていても咽頭感染が残っているということもあるかもしれません。
これらのことは性器の検査だけしかしていないと、見逃してしまうことになります。
検査のタイミングは?
では、クラミジアの検査を受けるのなら、どのようなタイミングで受けるのがいいのでしょう。
何らかの気になる症状があって検査をしたい場合は、すぐに検査を受けても大丈夫です。症状が出ているのですから、一刻も早く検査を受けましょう。
症状は出ていないけれど、今まで気づかないうちにクラミジアに感染していないか調べたい場合も、いつでも検査を受けてください。症状が出ていなくても感染していれば、検査にはっきりと出てきます。
検査時期で注意しないといけないのが、クラミジアを持っている疑いのある人と性行為をしてしまって、感染していないか調べたい場合です。
あわてて翌日に病院へ行っても、検査には現れません。
最低でも丸一日、できれば2日あけてから検査を受けるようにしましょう。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/kuramijiachuiten/”]まとめ
たとえ相手がクラミジアに感染していたとしても、軽いキスくらいでうつってしまう心配はありません。
よっぽどのディープキスなら、多少の可能性が出てくるかもしれませんが、それでもほとんど感染することはないでしょう。
しかし、万全を期すのならば、特定のパートナー以外との性行為は避けて、定期的な性病検査を受けることがおすすめです。
クラミジアについて詳しくは>>>クラミジアってどんな病気?原因・感染ルート・症状など徹底解説!
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