世界中で性器クラミジア感染のまん延はすさまじく、今も収束する気配はありません。
でも、感染しても症状は軽く薬で簡単に治ってしまうことが多いため、世間の人はクラミジアをあまり恐れていないように見えます。
無症状 or 軽い症状の多いクラミジアは無治療のまま放置されやすいのですが、後になって人生を左右するほどの重大な問題を起こすことがあります。
症状がないことがかえって仇(あだ)になるのです。
この記事では、クラミジアが慢性化することで生じるさまざまなトラブルについてまとめてみました。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/chlamydia/”]目次
性器クラミジアは性器だけの性病ではありません
性器クラミジアは年間に2万4千人もの患者数が報告されている、日本で一番多い(世界でも一番多い)性病です。
この人数は特定の医療機関でみつかった新たな患者数の合計なので、潜在的には100万人くらいいるのではないかともいわれています。
性器クラミジアはすごく流行っているので、男性では尿道炎になって膿が出ることや、女性ではおりものに異常が出ることは、一般によく知られていますね。
しかし、クラミジアの症状はこれらの性器の症状だけではなく、別の症状を出すことがあるので注意が必要です。
1つはのど(咽頭)に感染して咽頭炎を起こすこと。
最近はフェラチオをすることでクラミジアがのどに感染することは、だいぶ知られるようになりましたね。
性病検査の時にのどの検査を同時に受ける人も増えています。
もう1つクラミジアで注意しないといけないのは、感染が体の奥深くに広がって深刻な問題を起こすことです。
感染が子宮・卵巣に広がると不妊の原因に
クラミジアが体の深部に広がることは女性でよく問題になります。
女性の性器クラミジアの主な感染部位は子宮頸管で、おりものに異常が出てくるのは子宮頸管炎の症状です。
しかし、性器クラミジアでは感染しても無症状であったり症状が軽いことが多く、本人も気づいていないということがよく起こります。
本人が感染に気づいていないのですから、当然、治療をされることはありません。
長い間、クラミジア感染が放置されていると、やがて感染は子宮頸管から奥の子宮や卵管、卵巣へと広がってしまいます(上行感染といいます)。
さらに感染が進むと骨盤腔内(お腹の中)にも感染が広がっていきます。
このように骨盤腔内に感染が広がった状態を骨盤内炎症性疾患(PID)といいます。
PIDをそのまま放置するとお腹の中に癒着が起こったり、卵管が狭くなったりして、卵子がうまく受精できなくなって不妊になってしまうのです。
PIDになると腹痛などが起こって気づくこともあるのですが、無症状でずっと気づかないことも多く、結婚してから不妊で初めてクラミジア感染に気づくことになります。
男性でもクラミジアが不妊の原因になることもある
クラミジア感染による不妊は、男性でも問題になることがあります。
男性ではクラミジアは主に尿道に感染し、尿道炎を起こすのが定番。
しかし、男性でも無症状や症状が軽いため感染に気づかないことがあり、放置されてしまうことがあります。
クラミジア感染をそのままにしておくと男性でも上行感染が起こり、やがて前立腺や精管を通って精巣上体へ感染し精巣上体炎に。
中年までに起こる精巣上体炎の原因でもっとも多いのはクラミジア感染によるものだといわれています。
精巣上体は精子の通り道なので、炎症により癒着が起こると精子が通れなくるのです。
これが左右同時に起こると、不妊になってしまいます。
妊娠しても経過に異常が出る原因にもなる
クラミジアによるPIDのある女性が運良く妊娠できたとしても、あらたに別の問題が起こってきます。
通常、卵管内で受精した卵子は子宮に移動して着床しますが、クラミジア感染により卵管に障害があるために卵管に着床してしまう卵管妊娠(子宮外妊娠)になってしまうことがあります。
うまく子宮までたどり着いて着床し胎児が順調に育った場合でも、胎児を覆(おお)う絨毛膜や羊膜にクラミジアによる炎症が起こると流産したり早産になる可能性もあります。
たとえ流産や早産をまぬがれて運良く出産にまでこぎつけたとしても、生まれてくる赤ちゃんにクラミジアがうつってしまい肺炎や結膜炎を起こす危険まであるのです。
[blogcard url=”https://sticheckup.com/vertical/”]感染がさらに進むと激しい痛みの腹膜炎に
クラミジアの骨盤腔内の感染がさらに上の方へ広がると、肝周囲炎(フィッツ・ヒュー・カーティス症候群:Fitz-Hugh-Curtis症候群)になることもあります。
急性の激しい腹痛や発熱が起こり、救急車で緊急搬送されることになるかもしれません。
腹膜炎なので放っておくと命に関わります。
重症の場合は、入院での治療が必要になることも。
性器クラミジアは珍しくないし、簡単に治せる病気だと軽くみていると、大変なことになるかもしれないですよ。
まとめ
以上のように、クラミジアは無症状が多いため、”気づいたときにはすでに感染が広がっていた”、ということが起こりやすいのです。
できものをつくるタイプの性病のように、明らかな症状を出す病気なら、早めに気づいて対処できるんですけどね。
クラミジアは治療も簡単な部類なので、「うつってしまってたら治療すればいいや」と深刻に考えられていないことが、検査・治療が遅れる原因になっているかもしれません。
いったん不妊の体になってしまったら、クラミジアは治せても、不妊を治すのは難しいのです。
自分やパートナーの将来を守るためには、日頃から警戒心を持って、できるだけコンドームを使うなど予防に努めて、気になるときは性病検査を受けることが大切です。
クラミジアについて詳しくは>>>クラミジアってどんな病気?原因・感染ルート・症状など徹底解説!
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